四将新報

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第71期ランキング戦の組み合わせ決定!【ウィークリー四将vol.5_9/7-9/13】

 こんにちは、四将新報編集部です。今週は四人将棋連盟による公式戦はありませんでしたが、次なる棋戦「第71期ランキング戦」の組み合わせが明らかになりました。今回はランキング戦特集として、新システムで行われるランキング戦の制度と今期の出場者を紹介します!

 復活!天帝の頂を目指す戦い

  9月9日に第71期ランキング戦の順位及び組み合わせを発表しました。数年ぶりの開催となったランキング戦は、七大タイトルの1つ「天帝戦」の予選を兼ねる重要な棋戦です。また「天帝」は七大タイトルでも特に上位に位置付けられており、「帝王」と共に棋界の2トップを飾る存在とされています。

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 日本四人将棋連盟は今年の8月にタイトル戦の制度変更を発表。その際に帝王戦が休止されました。ですが同時に長きにわたって中断されていた天帝戦が、実質的な最高峰タイトルとして復活することになったのです。ランキング戦の新制度は事前決定された「順位」に基づいた勝ち抜き戦。具体的にはどのようなシステムなのでしょうか?

 

 新システム!そして気になる出場者は?

 事前に決められる「順位」とは、いわば棋戦内での序列を表したもの。今回は新制度1回目ということで、直近の対局成績に基づいて順位を決めたとのこと。来期以降は、毎回のランキング戦の結果に合わせて順位が変動していくことになります。

 対局は順位が下の棋士から行われます。まず4人が「2勝先取戦」のルールで対局を実施。誰かが2勝を挙げた時点で終了となり、成績上位2名が2回戦に進出となります。続いて、順位の低い順に2名を加えて2回戦を実施。同様のルールで上位に入った2名が天帝戦の挑戦権を手にすることになります。

 

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 またランキング戦は勝ち抜き制を採用しているため、参加者数によって対局回数が変動します。今回は7名(中司天帝を除く)の参加となったため、規定により順位1位の棋士はランキング戦での対局が免除となり、直接天帝戦の挑戦権を獲得します。この独自の勝ち抜き制において、4人という人数のなかで2勝を得るのは大変なこと。下位の棋士は次々現れる強敵を倒さなければ挑戦権にたどり着けません。まさに熾烈な争いがそこにあります。気になる第71期ランキング戦の参加者は以下の通り!

1位 あるきびと四段
2位 中田正康竜帝
2位 岸亜双雷帝
4位 水嶋快斗四段
5位 やきそば初段
6位 高城亜樹初段
6位 みずにゅー初段

 同率の順位もありますが、順番に見ていきましょう。まずは1位のあるきびと四段。今期のランキング戦は不戦で直接天帝戦への挑戦権獲得となります。第72期雷帝戦以来となるタイトル戴冠に期待がかかりますね。続いて2位に現役タイトルホルダーである中田竜帝と岸亜雷帝が入りました。この2人は2回戦からの登場となり、少し対局まで間隔が空くことに。中田竜帝は竜帝位を獲得してからのブランクが、岸亜雷帝は防衛戦となる第74期雷帝戦がどのような影響を与えることになるでしょうか。
 4位には水嶋四段が入ります。連盟棋戦への参加は今年5月に行われた達人戦以来のこと。数々の戦法を編み出した政略派の代表棋士が最高タイトルに挑みます。5位以下は初段勢3名が並びました。やきそば初段・高城初段と最近の連盟棋戦常連に加え、今回はみずにゅー初段の名前が。先日行われた雷帝戦予選では外部参加者として棋戦初参戦だったみずにゅー初段。今回は連盟員として改めてリベンジに臨みます。

 第71期ランキング戦は来週以降に開幕する見通しです。1回戦は「水嶋四段・やきそば初段・高城初段・みずにゅー初段」の組み合わせ。熱戦に期待しましょう!

 

おわりに

 竜帝戦が終わり、小休憩といった感のあった今週の四人将棋界。しかし水面下では着々と次なる戦いに向けた準備が進められています。来週は15日(火)に第74期雷帝戦七番勝負が開幕予定と、ついにタイトル戦が動きはじめます。日程次第ではランキング戦の対局もあるでしょうか。いずれも目が離せませんね!ではでは今週はこの辺りで。お読みいただきありがとうございました!