四将新報

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【インタビュー】岸亜雷帝が見る!第74期雷帝戦予選の展望は

 先日組み合わせが発表された第74期雷帝戦の予選。連盟内外から集まった10名が2卓に分かれ、3枠の挑戦権を巡り熾烈なバトルを繰り広げます。四将新報では当期の雷帝位であり、日本四人将棋連盟の会長でもある岸亜双雷帝に今期の展望を伺いました。

 

──岸亜雷帝、よろしくお願いします。

岸亜双雷帝(以下、岸亜)「よろしくお願いします!」

 

岸亜双雷帝
2013年に連盟入会し、直後に初タイトルの「雷帝」を奪取。
2020年2月に九段。同年3月、雷帝位に復位。
通算タイトル7期、その他棋戦優勝は3回。

 

 ──まずは予選A卓からお願いします。前雷帝のあるきびと四段がこちらに入りました。A卓のメンバーを見てみて、改めていかがでしょうか。
岸亜:「
新鮮な卓になりましたね。初参戦が2名、復帰が1名で、どんな戦いになるか予想が付きません。」

 

 A卓には棋戦初参戦のみずにゅー氏・アクセラ氏が登場。両者ともに連盟外から初めてのエントリーとなりました。外部参加者3名と、今期の雷帝戦は盛り上がりを見せています。

 

岸亜:「やはり、あるきびとさんは安定して強い方ですので、他の参加者の壁になると思います。彼は棋風も冷静で手ごわいんですよね。 また、初参戦のみずにゅーさんとアクセラさんに注目しています。お二人は四人将棋を始めたばかりということですよね。どんな嵐を巻き起こすか、非常に楽しみです。

 

 岸亜雷帝が語る「復帰1名」は竜也α初段。最近まで休場しており連盟の公式戦には出ていませんでしたが、この雷帝戦が復帰戦になりました。

 

岸亜:「竜也αさんは、棋戦優勝経験もある実力者ですね。帰ってきて、今の布陣とどんな戦いをするのか、期待しています。 後は中田さん。彼が進出してくるのが一番怖いかもしれないです。政略手の名手ですね。」

 

──お一人ずつ印象を語って頂きました。初参戦のお二人は外部からの参加です。初めての方との対局が組まれることは、連盟員にとって影響はあるでしょうか?

 

岸亜:「さほど影響ないと思います。 四人将棋ユーザーであることに違いはないので!ただ、逆にみずにゅーさんとアクセラさんには影響あるかもしれません。 連盟内では天守閣玉が大流行してますからね!

 

──なるほど。むしろ、初参戦の2人がどう対応していくかが重要になりそうですね。

 

岸亜:「そうですね!

 

──では、A卓のキーパーソンを挙げるとすればどなたでしょうか?

 

岸亜:「うーん難しい質問だなあ…(笑)(少考を挟んで)やはり前期雷帝のあるきびとさんですね! 安定した彼に、どう掛かるかが見どころだと思います」

 

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 ──続いて予選B卓です。こちらは外部参加者のheacoさんも竜帝戦からの連続参戦ということで、棋戦経験者が集まりました。経験者のなかに中司晃貴六冠という構図ですが、こちらはいかがでしょう?

 

岸亜:「そうですね。こちらは全員、竜帝戦の参加者ですね。でも全カードが初顔合わせなんですね。面白いです。」

岸亜:「中司さんは実績の伴う絶対王者ですよね。奪取まで見据えて飛ばしてくるんじゃないでしょうか。heacoさんは2回目の参戦ですが、前回はギリギリまで決勝進出争いしました。今回どうスイッチしたかに注目です。」

 

 岸亜雷帝が語る通り、B卓には絶対王者の中司六冠が登場。「七冠目」である雷帝戦の予選突破は絶対条件。一方防衛を目指して戦っている竜帝戦で棋戦初参戦だったのがheaco氏。竜帝戦では惜しくも挑戦権を逃しましたが、雷帝戦ではどう出るでしょうか。


岸亜:「高城さんも今回が2回目の参戦。運営陣です。暴れまわってほしいですね。
天GAMIさんは隠れた浮き飛車の使い手ですね。今回も趣向を凝らしてくると思いますよ。やきそばさんは初参戦で決勝進出の猛者ですからね。持ち前の四人将棋愛で挑んでくるでしょう。」

 

──そういった面々に囲まれるなかで、中司六冠優位の下馬評があるかと思います。その中をかき乱しす存在がいるとすれば、どなたでしょうか?

 

岸亜:「中司六冠はheacoさんとの公式戦対局が初めてなので、二人の対局は未知ですね。新しい化学反応があるかもしれません。」

 

──heacoさんは竜帝戦予選でも全体4位と挑戦権目前でした。中司六冠との勝負がポイントになりそうですね。

 

岸亜:「そうですね。直接対決でどう向き合うのか、非常に楽しみです。」

 

──では最後に、ズバリ挑戦者の予想をお願いします。A卓B卓から1人ずつ、さらにプレーオフを勝ち上がる3人目はどなたになるでしょうか!

 

岸亜:「手堅い予想をしますと、A卓からはあるきびと四段、B卓からは中司晃貴六冠が上がってくるでしょう。プレーオフは…私の口からは言いづらいですね(笑)」

 

──プレーオフの予想は難解でしょうか!

 

岸亜:「プレーオフは…2,3人候補がいて、絞り切れませんね!(笑)」

 

──なるほど。ありがとうございました!最後少し気の早い話ではありますが、雷帝戦防衛に向けての意気込みをよろしくお願いします。

 

岸亜:「ここまで挑戦者を分析しましたが、誰が来ても私が退けます。『掛かってこい!』って言いたいです」

 

──力強い意気込みをありがとうございました!

 

 棋士の実績から堅実な予想を披露してくれた岸亜雷帝。しかし、自身も久しぶりのタイトル防衛に向けて気合十分といった様子。注目の雷帝戦予選は今晩21時よりA卓・B卓の第1局がそれぞれ実施予定。最新情報は、四将新報のTwitterアカウントにて随時更新して参ります。続報にご期待下さい!s://twitter.com/GJjYXFAhZlEQRnY?s=

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